私はe-power(eパワー)を搭載したセレナに乗っているのですが、とりわけe-POWERドライブモードを使用しての運転に走る楽しさを感じています。
というのも、ドライブモードを使用することで次の調整を簡単に行うことができるためです。
- アクセルだけの操作で加速・減速の調整ができ、運転しやすい。
- 燃費向上が期待できる
ただ、当初はsモード・ecoモードのどちらのドライブモードを使用するかが悩みどころでした。走りを取るのか燃費を取るのか、という点からです。
そこで今回は、セレナe-POWERのドライブモード(sモード・ecoモード)の違いをまとめました。
数時間乗っただけの単なるレビューではなく、実際にセレナに乗っているオーナーの率直な感想も入れていますので、新車購入・車の買い替えにセレナを検討されている方の参考になるかと思います。
冬場の暖房利用時の燃費調査もしてみましたので、こちらも併せてご覧ください。
セレナe-powerのドライブモードは3つ
セレナe-POWERにはノーマルモードとe-POWERドライブモードの2種類が用意されており、e-POWERドライブモードについてはsモードとecoモードの2つに分かれています。
まず初めに、セレナの3つのドライブモードについて、加速力、原則力を比較しました。
ドライブモードその1:ノーマルモード
加速力
減速力
ノーマルモードは、e-POWERならではのモータ駆動による力強さを感じられるモードで、ガソリン車と同じような感覚で運転をする事ができます。
ドライブモードその2:sモード
加速力
減速力
sモードはe-POWERならではの加速と減速を感じられるモードです。アクセルペダルを緩める事で回生エネルギーが電池の充電に使われるため、アクセルペダルの操作で速度調整が出来ると共に、ノーマルモードに比べて燃費アップが期待できます。
ドライブモードその3:ecoモード
加速力
減速力
ECOモードは、ノーマルモード・Sモードよりも緩やかに加速すると共に、e-POWERならではの減速力を感じられるモードです。アクセルペダルを緩めた際に動力がモーターの充電に使われるためエンジンを回さずに済み、さらにSモードに比べてエコに加速をするためその分燃費アップが期待できます。
ということで、3つのドライブモードを比較すると次のようにまとめることができます。
燃費重視:ecoモード>sモード>ノーマルモード
加速重視:ノーマルモード または sモード
e-powerならではの走り重視:sモード または ecoモード
セレナe-powerドライブモードの違いや運転のコツ
納車当初、私はノーマルモードを使って運転をしていましたが、これだとガソリン車とほぼ変わらない運転感覚なので、e-powerにした意味がそれほどありませんでした。そのため、納車後2週間後あたりからe-powerに慣れる&使いこなす意味でもe-power ドライブモードを使用して運転をする事にしていました。
e-powerドライブモードを使うにあたって、ノーマルモードには無い次のような注意点や良い点があることが実際に使ってみて分かりました。
以下に、セレナe-powerのドライブモードの違いや運転のコツを整理しました。
e-POWERドライブモード(sモード・ecoモード)はアクセル操作にはコツが必要
e-POWERドライブモードの場合、ガソリン車を運転するのと同じような感覚でのアクセルペダルを踏んでしますと、操作的にはNGになります。
例えば、ガソリン車を普通に運転した場合に
- アクセルペダルを踏んで加速
- 先行車の状況を見ながらアクセルペダルを踏んだり放したりして速度調整を行う
ということを行いますが、e-POWERドライブモード時にガソリン車の感覚でアクセルペダルを放してしまうと、ブレーキをかけた感覚で減速されてしまいます。よってe-POWERドライブモードでは「アクセルペダルをパッと放す」という操作はあまり使いません。
アクセルペダルをパッと放してしまうと自分の想定以上に減速されますので、助手席や後部座席に乗っている人からすると急ブレーキをしたように感じてしまうためです。
そのため、e-POWER ドライブモードを利用して減速をする際は、アクセルペダルを徐々に弱めて減速する、という運転時のコツが必要になります。
アクセルペダルを放した際の減速度合いが通常の車の運転とは異なるため、この部分に多少慣れが必要になってきます。とはいえ、1日も運転すればすぐに慣れるレベルですので、それほど気にする事はありません。
アクセル操作での加速減速が便利で運転しやすい
速度調整をアクセルペダル1つで行えるため、運転中にブレーキを踏む回数が格段に減ります。
例えば私の場合、通勤に約30分かけていますが、その道中でブレーキを踏むのはガソリン車の時と比べると1/10程度になったという感覚があります。
アクセルペダルを離す操作で減速~停止まで行うことができますので、停止後にそのままペダルを離しておけばしばらくそのままになります(本来は停車したらブレーキを踏むのが原則)。これにより、停止から発進までの間が短いような場合、ブレーキを踏まずに運転を再開する事も可能になっています。
また、十字路などで右折・左折をするようなときはブレーキを使用して十分に減速をする必要がありますが、このような状況でもe-powerドライブモードではアクセルペダルだけで減速しコーナリングする事が可能です。直線走行中に比べると右折・左折時の減速はさらにコツがいるため慣れが必要ではありますが、慣れればブレーキ操作よりも滑らかにコーナリングできるようになります。
アクセル操作による速度調整は安全運転にも繋がっている
どれぐらいアクセルを緩めればどれぐらい減速されるかは少し運転すればコツはすぐにつかむことができますが、実際のe-powerドライブモードのワンペダル走行では自車の速度だけではなく、交通状況を見ての減速が必要となります。ブレーキングによる減速に比べるとワンペダルによる減速には交通状況をさらに注視した運転が必要になってくるため、この部分が結果的に安全運転に繋がっていると感じます。
e-powerドライブモードのワンペダル走行時は、ペダルを離すのが早すぎると想定位置よりも手前で停止してしまいますし、遅いとブレーキングが必要になってきます。適度に減速し、適度に止まる。前の前の車の状況を把握しつつアクセルワークを考えていく必要がありますが、それが楽しく感じられます。
ただ、運転に不慣れな方にとってはうまくコツがつかめず、ワンペダル走行では運転しづらいと感じてしまう部分でもあるかなと思います。
下り坂道での速度調整が簡単なので運転が楽
下り坂道を運転する際、速度調整のためにアクセルペダルを離してエンジンブレーキ、またはブレーキで速度調整するのが通常かと思いますが、ドライブモードでの走行時は逆で、アクセルペダルを軽めに踏んで走行するということを行います。
下り坂道でアクセルペダルを軽く踏んでしまうと加速するイメージがあるかと思いますが、e-powerドライブモードではこの逆で減速しながらの走行となります。一定速度を保ったまま運転するという意味になります。
長い坂の場合、オートマ車はアクセルペダルを離しても坂の勾配度によっては加速してしまいますが、エコモードでは
坂の勾配度による加速 < アクセル調整による減速
なので、アクセルを例えば離してしまうと思ったよりも減速することになります。なので軽く踏みながら坂道を運転するようになります。アクセルペダルを踏みながら坂道を走行する事に対して始めは慣れませんでしたが、なれるとこれがとても運転しやすい。平坦な道路と同様に坂道も速度調整が出来るためです。
また、下り坂道の走行はモーター充電されるので、残り走行距離メーターがどんどん増えていきます。山に旅行に行くと分かるのですが、登りと下りで燃費がだいぶ違います。
アクセル操作で減速するとブレーキランプが自動的に点くので後続車への配慮もされている
アクセル操作のみで減速が出来る=ブレーキをあまり使わないという事ですが、後続車にとっては運転が大変ではないか、と考えた事があります。
前の車のブレーキランプが点く → 前の車が減速した → 自分の車も減速しよう
という考えが働いたためです。ブレーキランプが点かずに減速をしてしまうと、場合によっては後ろの車に衝突されてしまうのではないか、という不安がありました。
ところがこれについては私の杞憂であることが分かりました。
e-powerドライブモードでの運転中は、アクセル操作を車側が自動的に検知して適度なタイミングでブレーキランプを点けているということがマニュアルに書いてあったためです(おそらく減速度によって自動的にランプを点灯していると思われます)。
自分で運転しているとどういう時にブレーキランプが点くのか分かりませんが、自動的についているのであれば安心ですね。後続車の事も配慮されているという事がわかりました。
sモード・ecoモードの運転感覚の違い
e-POWERドライブモードのSモードとecoモーはどちらがいいのか。
これは正直、運転者の好みによるなというのが率直な感想ですが、両者には運転間隔に明らかな違いがあります。
通常の利用においてはecoモードで十分快適な運転が可能
sモードとecoモードの違いは、発進時の加速度です。
エコモードの加速はsモードに比べると緩やかでなので、安全運転第一であればecoモードを利用することをお勧めします。マイルドに加速するからといって、アクセルを踏んでも加速しないというわけではないためです。
また、燃費もecoモードが一番良いので、経済的にセレナを使ってドライビングする場合はecoモード一択になるのかと思います。
でもやっぱりSモードが一番ベストかも
私の通勤ロードの実燃費ecoモード・sモードのそれぞれ燃費を比較したのですが、運転のしやすさや燃費を総合的に考慮するとSモードが一番ベストという結論になりました。
私の場合、急激な加速や極度な高速走行はしていないですが、ecoモードだと加速が少し弱いかなというのが最終的な感想でした。上記の記事ではそれぞれのモードで1週間毎に変えて乗車してみた結果をまとめましたが、sモードの加速はやはり魅力的で、自分が思うように進んでくれると思いました。
「sモードはアクセルを踏むと思ったように加速するので、力不足を感じない」
逆にecoモードは加速がマイルドな設定となっているせいか、自分が思うように加速してくれず、力不足のように感じてしまいました。
どうせ乗るなら燃費も気にするけど運転しやすさが一番かな!
ということで、私の場合は常時使用するならsモード、という結論に決まりました。
まとめ
セレナe-POWERのドライブモード(sモード、ecoモード)の誓いを、セレナをしばらく使ってみての実際の感想とともにご紹介しました。
e-POWERドライブモードはモーター駆動の車ならではの走りが可能です。sモード・ecoモードには好みがあるので、比較してみてください。